
競馬の馬券の中でも高配当が期待できる「3連単」。その中でも人気の買い方の一つが「5頭ボックス」です。
こじはる曰く「3連単5頭ボックスならだいたい当たる」とのことですが果たして本当なのでしょうか。
この記事では、3連単5頭ボックスの基本的な知識から、実際の的中率、そして回収率までを徹底的に検証します。
具体的な計算方法や購入金額のシミュレーションはもちろん、的中率を高めるための実践的な方法まで、あなたの疑問や期待に応える情報満載でお届けします。
目次

1969年デイリースポーツ入社。その後、専門誌・馬三郎にて本紙予想担当。50年越えの競馬記者人生を通して、競馬予想界の大御所と言われるほどに。
当サイトの記事や競馬予想サイトへの口コミ内容を監修している。
監修者紹介ページ3連単5頭ボックスの基礎知識
まず、3連単5頭ボックスについて、その基本的な概念や他の馬券との違いなどを解説していきます。
三連単5頭ボックスとは?
3連単(三連勝単式)とは、1着、2着、3着となる馬を着順通りに当てる馬券。3連単5頭ボックスとは、あなたが選んだ5頭の馬が、1着、2着、3着のいずれかに入れば的中となる買い方です。
「ボックス買い」の意味とメリット・デメリット
競馬における「ボックス買い」とは、指定した複数の馬が、指定した着順の範囲内で入着する組み合わせを全て購入する方法です。
- 網羅性の高さ
- 初心者でも簡単
選んだ馬が上位3着以内に入れば、どの着順であっても的中。
馬の着順を細かく考える必要がなく、軸馬が選べない場合に役立ちます。
- 購入点数が多くなる
- トリガミのリスク
選んだ頭数が増えるほど、購入する馬券の点数が増え、資金が必要になります。
人気馬ばかりを選んだ場合、的中しても払戻金が購入金額を下回る(トリガミ)可能性があります。
ボックス買いは着順を気にせず広く的中を狙える手軽さが魅力な一方、点数増による資金負担とトリガミのリスクを伴うため、予算と目的を見極めて賢く活用することが肝心です。
なぜ5頭なのか?4頭・6頭との比較
5頭という頭数は、的中率と購入金額のバランスを考慮した選択と言えるでしょう。
4頭ボックス: 4頭の場合、組み合わせは 4×3×2=24通り となり、購入金額は抑えられますが、的中率は5頭ボックスよりも低くなります。
6頭ボックス: 6頭の場合、組み合わせは 6×5×4=120通り となり、的中率は上がりますが、購入金額が大幅に増加します。
一般的に、ある程度の的中率を確保しつつ、過度な投資を避けたいと考える場合に、5頭ボックスが選ばれます。
三連単と三連複・ワイドの違い
券種 | 正式名称 | 当て方 | 的中難易度 | 配当傾向 |
---|---|---|---|---|
三連単 | 三連勝単式 | 1着、2着、3着を着順通りに当てる | 高い | 高い |
三連複 | 三連勝複式 | 1着、2着、3着となる3頭の組み合わせを当てる(着順不問) | 普通 | 比較的低い |
ワイド | 拡大連複 | 3着以内に入る2頭の組み合わせを当てる(着順不問) | 低い | 低い |
3連単5頭ボックスは、的中時の高配当を期待しつつ、ある程度の的中率を見込みたい場合に有効な買い方と言えます。
3連単5頭ボックスの組み合わせは何通り?点数と購入金額シミュレーション
項目 | 3頭 | 4頭 | 5頭 | 6頭 | 7頭 | 8頭 | 9頭 | 10頭 | 11頭 | 12頭 | 13頭 | 14頭 | 15頭 | 16頭 | 17頭 | 18頭 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
必要点数 (購入組合せ数) |
6 | 24 | 60 | 120 | 210 | 336 | 504 | 720 | 990 | 1,320 | 1,716 | 2,184 | 2,730 | 3,360 | 4,080 | 4,896 |
ここでは、3連単5頭ボックスを購入する際に気になる組み合わせの数と、実際にいくらの資金が必要になるのかを解説します。
具体的な計算方法と購入金額のシミュレーションを通じて、馬券購入の参考にしてください。
計算式:5頭ボックス=60点になる理由
組み合わせ数は 順列(nPk = n! ÷ (n−k)!) で求められます。
ここで n = 5(選んだ頭数)、k = 3(1〜3着)とすると……
P(5,3) = 5! ÷ (5−3)!
= 5! ÷ 2!
= (5×4×3×2×1) ÷ (2×1)
= 5×4×3 = 60 通り
つまり、5頭ボックスを買うと60点の購入になります。
100円/300円/500円購入時の必要資金と回収ライン
1点あたりの購入金額によって、必要資金と回収ラインは大きく変わります。
■ 100円で購入する場合
必要資金:60点 × 100円 = 6,000円
回収ライン:払戻金が 6,001円以上 なら黒字
■ 300円で購入する場合
必要資金:60点 × 300円 = 18,000円
回収ライン:払戻金が 18,001円以上 なら黒字
■ 500円で購入する場合
必要資金:60点 × 500円 = 30,000円
回収ライン:払戻金が 30,001円以上 なら黒字
購入額が上がるほど必要資金も回収ラインも高くなるため、資金管理を徹底し、無理のない範囲で購入することが重要です。
マークカード/ネット投票の入力方法
■ マークカードの場合
① 「3連単」 の欄にマークします。
② 「ボックス」 の欄にマークします。
③ 選択したい 5頭の馬番号 をそれぞれマークします。
④ 1点あたりの購入金額 をマークします。
■ ネット投票の場合
① 購入したいレースを選択し、「3連単」 を選択します。
② 「ボックス」 を選択します。
③ 選択したい 5頭の馬番号 を入力します。
④ 1点あたりの購入金額 を入力し、購入内容を確認して投票します。
多くの競馬サイトやアプリで、直感的に操作できるようになっていますので、実際に試してみるのが一番分かりやすいでしょう。
「3連単5頭ボックスならだいたい当たる」は本当か?的中率&回収率をデータ検証
こじはる曰く「3連単5頭ボックスならだいたい当たる」らしいですが、実際のところはどうなのでしょうか?
ここでは、具体的なデータを用いて、3連単5頭ボックスの的中確率と回収率を検証し、その実態に迫ります。
中央競馬/地方競馬での的中確率シミュレーション
中央競馬の平均出走頭数は約12頭、地方競馬では約10頭と言われています(各種競馬情報サイトのデータ中央値を基に算出)。
■ 12頭立ての場合(中央競馬想定)
順列総数:P(12,3) = 12 × 11 × 10 = 1,320 通り
1点購入の的中確率:
1 ÷ 1,320 ≒ 0.076%
5頭ボックス60点購入の的中確率:
60 ÷ 1,320 = 1 ÷ 22 ≒ 4.55%
■ 10頭立ての場合(地方競馬想定)
順列総数:P(10,3) = 10 × 9 × 8 = 720 通り
1点購入の的中確率:
1 ÷ 720 ≒ 0.139%
5頭ボックス60点購入の的中確率:
60 ÷ 720 = 1 ÷ 12 ≒ 8.33%
以上の通り、1点買いと比較すると 5頭ボックス(60点)の的中確率は約60倍に向上しますが、それでも100%には程遠く “だいたい当たる” とは言えません。
資金とリスクのバランスを考慮しながら、購入点数を決めることが重要です。
少頭数レースが狙い目な理由
上記シミュレーションでも示した通り、出走頭数が少ないほど 3 連単の的中確率は高くなります。
たとえば8頭立ての場合 ――
■ 8頭立てレース(P(8,3) = 8 × 7 × 6 = 336 通り)
1点購入の的中確率:
1 ÷ 336 ≒ 0.30%
5頭ボックス(60点)の的中確率:
60 ÷ 336 = 5 ÷ 28 ≒ 17.86%
このように少頭数レースでは 5頭ボックスの的中率が一気に跳ね上がるため、「効率良く的中を狙いたい!」という場合は8~10頭立てなどの少頭数戦を優先的にピックアップするのが有効な戦略と言えるでしょう。
3連単5頭ボックスでの的中率を高める3ステップ実践法
ただ単に5頭を選ぶだけでなく、少しの工夫を加えることで、3連単5頭ボックスの的中率を上げることが可能です。
ここでは、具体的な3つのステップを紹介します。
- ステップ①人気薄の“穴1頭+上位人気4頭”でリスク分散
- ステップ②展開・脚質バランスで隊列を読む
- ステップ③【えーあいNEO】などAI指数で最終フィルター
リスクを分散しつつ、高配当も視野に入れるための実践的な方法を学びましょう。
ステップ①人気薄の“穴1頭+上位人気4頭”でリスク分散
5頭全てを人気馬で固めてしまうとトリガミのリスクが高まります。そこで、1頭の人気薄の馬(穴馬)を加え、残りの4頭を上位人気馬から選ぶことで、的中時の高配当を狙いながら、ある程度の的中率を維持することができます。
穴馬を選ぶ際には、過去のレース成績、コース適性、展開などを考慮し、複勝圏内に食い込む可能性がありそうな馬を選びましょう。
ステップ②展開・脚質バランスで隊列を読む
レースの展開を読むことは、3連単で的中を掴む上で非常に重要です。逃げ馬、先行馬、差し馬、追い込み馬といった各馬の脚質を考慮し、どのような隊列になるかを予測することで、より的中に近い5頭を選ぶことができます。
例えば、逃げ馬が複数いるレースでは、ハイペースになりやすく、差し・追い込み馬にもチャンスが生まれる可能性があります。逆に、逃げ馬不在のスローペースが予想されるレースでは、先行馬が有利になることが多いでしょう。
ステップ③【えーあいNEO】などAI指数で最終フィルター
近年、競馬予想AIの精度は目覚ましく向上しています。「えーあいNEO」のようなAI指数は、過去の膨大なレースデータに基づいて各馬の能力を数値化しており、人間の目では見落としがちな情報を教えてくれます。
自身で選んだ5頭に、AI指数の評価を加えて最終的なフィルターをかけることで、より客観的な判断が可能となり、的中率の向上に繋がる可能性があります。
実際に、ぶっちゃ競馬でえーあいNEOの指数を活用した結果、29レースで回収率401%を達成。
3連単5頭ボックスで勝負する際は参考にすることをおすすめします。
3連複ボックス・フォーメーションとの比較と使い分け
ここでは、3連単5頭ボックスと似た買い方である3連複ボックス、そしてフォーメーションとの違いを見ていきましょう。
コストや的中率を比較し、状況に応じた使い分けを解説します。
3連複5頭ボックスとのコスト差/的中率差
5頭から 3頭を順不同で選ぶ組み合わせ数は
組み合わせ(nCk)= n! ÷ {k! × (n−k)!}
n=5、k=3 とすると――
C(5,3) = 5! ÷ {3! × 2!}
= (5 × 4 × 3 × 2 × 1) ÷ {(3 × 2 × 1) × (2 × 1)}
= 10 通り
つまり、3連複5頭ボックスは 10 点で購入できます。
一方、3連単5頭ボックスは 60 点なので
購入点数は 6 分の 1 に抑えられます。
【コスト&回収イメージ】
■ 3連複5頭ボックス(10点)
100円買い:1,000円 → 1,001円以上で黒字
300円買い:3,000円 → 3,001円以上で黒字
500円買い:5,000円 → 5,001円以上で黒字
【使い分けの目安】
● 3連単5頭ボックス:
・高配当を狙いたい/資金に余裕があるとき
● 3連複5頭ボックス:
・的中率を重視したい/軍資金を抑えたいとき
※ 的中確率は同じ 5頭ボックスでも「3連単=順番通り」「3連複=順不同」の違いのみ。
払戻金は 一般的に 3連単 > 3連複 となる点に注意してください。
フォーメーション・流し買いが向くケース
ボックス買い以外にも、複数の馬を選ぶ買い方として、フォーメーションと流し買いがあります。
フォーメーション: 1着、2着、3着それぞれに複数の馬を指定して購入する方法です。
「1着はA,B」「2着はC,D,E」「3着はF,G」のように、着順ごとに自信のある馬を選びたい場合に有効です。
流し買い:軸となる馬を1頭または複数頭選び、相手となる馬を複数指定して購入する方法です。
「軸馬Aから、相手にB,C,D,E」のように、軸馬に自信がある場合に効率的な買い方です。
流し買い: 軸馬に強い自信がある場合や、手広く相手を選びたい場合。
よくある質問(FAQ)
Q. 5頭ボックスはいくらから始めればいい?
A. 1点100円で購入する場合、最低6,000円の資金があれば始めることができます。ただし、的中しなかった場合のことも考慮し、無理のない範囲で資金を用意することが大切です。まずは少額から試してみるのも良いでしょう。
Q. ボックスとフォーメーションの併用はアリ?
A. はい、戦略の一つとして有効な場合があります。例えば、「1着は固い軸馬1頭」「2,3着は相手5頭ボックス」といった買い方をすることで、軸馬の信頼度が高い場合に効率よく的中を狙うことができます。
Q. 的中した配当は税金がかかる?
A. 競馬の払戻金は、原則として課税対象となります。年間50万円を超える利益が出た場合は、確定申告が必要になる可能性があります。詳しくは下記記事をご覧ください。
まとめ
3連単5頭ボックスは、1点買いに比べて的中率を高めることができる一方で、購入点数が多くなるため資金管理が重要になります。
「だいたい当たる」というわけではありませんが、出走頭数の少ないレースを選んだり、人気薄の馬を組み合わせるなどの工夫を凝らすことで、高配当的中も十分に期待できます。
この記事で解説した基礎知識、的中率の検証、的中率を高める実践法などを参考に、ぜひ3連単5頭ボックスを活用して、競馬の醍醐味を味わってみてください。