
穴馬に賭けて当てた時は高額配当が当たった嬉しさに加えて自分の予想がドンピシャでハマった達成感みたいなものがありますよね。
とはいえ、穴馬を見つけるのはそう簡単ではありません。高配当目的で買い目に入れると全く当たらず本末転倒になることも…
そこで今回は、「デイリースポーツ鶴谷義雄の大穴一発勝負– 場外馬券必勝法」という本を出版をしている「鶴谷義雄」氏監修者もと、穴馬の見つけ方を徹底解説します。
実際にどうやって馬券を買うか、注意点についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1969年にデイリースポーツへ入社し、現地取材を通じて数々の重賞を的中させた実績を積む。その後、競馬専門紙の名門「競馬エイト」「馬三郎」で本紙予想を担当。全国のファンが頼りにする紙面で予想を任され、“競馬予想の大御所”と呼ばれる存在となった。

大手比較検証サイトで7年間検証に携わる。現在はぶっちゃ競馬のコンテンツ制作チームの検証担当として活動し、これまでに 250サイト以上を徹底検証。当たらない悪質サイトの実態を暴き、40サイト以上を閉鎖に追い込んできた実績を持つ。
穴馬とは

用語 ダークホース 読み だーくほーす
本来は能力のよく分からない馬という意味から出ているが、勝てば好配当が期待できる馬。穴馬ともいう。
引用:JRA
JRAでは穴馬をこのように説明しています。
ただ一般的には、穴馬とは人気が低いにもかかわらず上位入線の可能性を秘めている馬という意味で使われます。
高配当を狙う上では欠かせない存在であり、「人気=実力」では測れない意外性こそが穴馬狙いの醍醐味です。
穴馬と言われるのは7番人気から
人気 | 3着以内率 | 備考 |
---|---|---|
1番人気 | 約64% | 本命ゾーン |
2〜3番人気 | 約45〜50% | 対抗・上位勢 |
4〜6番人気 | 約25〜30% | 中穴(順当範囲) |
7〜9番人気 | 約10〜15% | 穴馬ゾーン |
10番人気以下 | 10%未満 | 大穴・超穴 |
一般的に「穴馬」と呼ばれるのは、7番人気以下の馬です。
1〜3番人気が「本命ゾーン」、4〜6番人気が「中穴層」、そして7番人気以降が「穴馬」に分類されます。
ちなみに過去データでは、7〜9番人気の馬が3着以内に入る確率は約10〜15%。
このわずかな「10~15%」を的中させることで高配当を獲得できることができます。
オッズは20倍前後からが目安
オッズが何倍から穴馬に該当するかというと、一般的には単勝オッズ20倍〜50倍前後が目安とされています。
もちろん、レースのメンバー構成や人気の偏りによって変動はありますが、おおむねこのゾーンから買い目に加えると妙味が出る穴馬ととらえて問題ないでしょう。
ちなみに、単勝100倍を超えるような馬は「大穴」、さらに倍率が高い場合は「超大穴」と呼ばれたりします。
穴馬の見つけ方を3つ紹介
競馬で穴馬が激走するパターンには、いくつかの共通点があります。
闇雲に人気薄を狙うのではなく、勝てる根拠のある馬を探すことが重要。
ここでは、中央競馬はもちろん、地方競馬でも応用できる3つの見つけ方を紹介します。
- 悪天候や不良馬場が得意な馬を探す
- 前走とのギャップに注目する
- 内枠に入った脚質が逃げの馬を狙う
悪天候や不良馬場が得意な馬を探す
悪天候時は「道悪巧者(みちわるこうしゃ)」が穴を開けるチャンスです。
重馬場や不良馬場ではスピードよりもパワーと持久力が求められるため、普段は人気になりにくい馬でも、馬場適性ひとつで激走することがあります。
見つけ方のポイントは、過去に重・不良馬場で好走歴がある馬や、パワー型血統(例:キングカメハメハ系・ダート血統)を持つ馬をチェックすること。netkeibaの競走馬データから、該当馬の実績を簡単に確認できます。
特に急な雨などで馬場が悪化した日は、レースが荒れやすく、道悪を苦にしない馬が上位に食い込むパターンが多発します。
人気に左右されず、馬場適性を軸にした穴狙いが効果的です。
前走とのギャップに注目する
穴馬が激走する最大のヒントは、前走との「条件ギャップ」です。
前走で不利を受けた、距離が合わなかった、馬場が重すぎたなどの理由で凡走した馬は、条件が好転するだけで一変することがあります。
たとえば
- 距離延長で凡走 → 得意距離に戻る
- 重馬場で苦戦 → 良馬場で巻き返す
- 外枠で不利 → 内枠に替わる
こうした前走から条件が好転している馬は、前走の成績からは考えられないほど好走するケースがあります。
さらに私の経験則で言えば、人気は前走までの結果や着順で決まることが多く、こうした“条件ギャップ”を見抜ける人は意外と少ないです。
だからこそ、前走凡走→条件好転のパターンを拾えるときは、他の人が見逃す「おいしい人気薄」に出会えることが多いです。
「なぜ負けたか」を見抜く力こそが、穴馬を見つける最大のコツです。
実際の例:2024年ヴィクトリアマイル(GI)
実際に前走とのギャップで見抜けたレースの例として2024年のヴィクトリアマイルが挙げられます。
結果:テンハッピーローズ(14番人気→1着)
テンハッピーローズは、前走の阪神牝馬ステークスで9番人気6着と凡走。
しかしこの一戦には、明確な“適性不利”がありました。
- 外枠+後方待機で終始外を回された(ロスが大きく、距離損)
- 稍重馬場で切れ味が削がれた(瞬発力型には不向き)
- スローで前残りの展開(上がり最速33.5秒でも届かず)
つまり「負けて当然」の前走内容だったわけです。
そして次走のヴィクトリアマイルでは、
- 舞台替わり:阪神 → 東京(直線が長く瞬発力型に有利)
- 馬場:稍重 → 良馬場(得意の高速馬場)
- 展開:ハイペースで差しが届く流れ
これらの条件好転がすべて噛み合い、
14番人気(単勝208.6倍)という超人気薄ながら、強烈な差し切りでGI制覇を達成しました。
まさに「前走凡走 → 好条件替わり」で激走した典型例。
表面の着順ではなく、“なぜ負けたか”と“次に何が変わるか”を読み解くことが、穴馬発見の近道です。
内枠に入った脚質が逃げの馬を狙う
穴馬で最も激走しやすいタイプは、「内枠の逃げ馬」です。
逃げ馬は他の脚質に比べて自分のペースで競馬ができるため、展開や周囲の動きに左右されにくい特徴があります。
とくに、序盤からスムーズにハナを切れた場合、後続が仕掛け遅れてそのまま逃げ切るパターンも少なくありません。
さらに内枠に入ることで、
- コーナーでのロスが少ない
- 距離が短く済む
- 先手を取りやすい
といったメリットが重なり、人気薄でも一発の可能性が高まります。
これは地方競馬でも顕著で、コーナーがきつい小回りコースほど、先行・イン有利の傾向が強いです。
見つけた穴馬はどう買えばいい?
穴馬タイプ | おすすめ券種 | 狙い方のポイント |
---|---|---|
悪天候・不良馬場型 | ワイド+複勝 | 条件ハマり時の安定型。高配当より回収率重視 |
前走凡走→好転型 | 馬連・三連複 | 人気馬と絡む中配当狙いが◎ |
内枠逃げ・先行型 | 単勝+複勝 | 一発逃げ切り+粘り込み保険 |
せっかく見つけた穴馬も、買い方を間違えると利益どころか赤字になります。
ここでは、先ほど紹介してきた「穴馬の3つの見つけ方」で拾った穴馬を、どの券種で狙えば最も効率よく配当が得られるかを、実戦経験をもとに解説します。
悪天候・不良馬場型
このタイプは「条件がハマった時に一変」する馬なにで、いきなり1着を取り切るケースもある反面、馬場が極端に悪化すると波乱要素も増えます。
そこでおすすめは『ワイドフォーメーション+複勝』の併用。
複勝で3着以内を押さえつつ、ワイドで人気馬との組み合わせを狙う買い方です。
特に雨や重馬場のときは、他馬が崩れて“人気馬+道悪巧者”で決まることが多く、このセット買いは過去の経験上、回収率150〜200%超えの安定型でした。
前走凡走→好転型
前走で凡走していても、今回条件が好転して好走するタイプの穴馬は、勝ち切るよりも“2〜3着に絡む”ケースが多いです。
そのため、馬連や三連複で狙うのがもっとも現実的です。
- 馬連:人気馬と組み合わせて中配当を狙う
- 三連複:人気馬2頭+穴馬1頭のフォーメーション
このタイプは、人気馬が堅実で、展開が読みやすいレースほど狙い目。
展開が落ち着けば、人気馬が順当に上位に残り、その横で条件がハマった穴馬が滑り込んでくるというパターンが非常に多いです。
内枠逃げ・先行型
逃げ・先行タイプの穴馬は展開がハマれば一撃。
スタートでハナを奪えた時点で勝負が決まることもあります。
ただし、逃げ馬は展開次第で凡走リスクも高いため、単勝+複勝でリスクヘッジする買い方が理想です。
- 単勝:逃げ切ったときの爆発力(20〜50倍以上も)
- 複勝:3着以内なら押さえが効く保険
逃げ馬は当たれば派手に、外れてもダメージを抑えやすい。この「リスクとリターンのバランス」が、内枠逃げ型を狙う上手な買い方です。
穴馬狙いをするときの3つの注意点
高配当を狙う「穴馬狙い」は魅力的ですが、やり方を誤ると資金を削りがち。ここでは回収率を守りつつ狙い撃つための3つの注意点を紹介します。
- レース選別
- 根拠づくり
- 情報の偏り防止
この3点を意識するだけで、負けを大きく減らせます。
穴馬だけを狙い続けない
穴馬だけを狙い続けるのは危険です。
穴馬は基本的に「人気がない=的中率が低い」馬。
的中すれば配当は大きいものの、そう簡単に当てられるものではありません。
毎レースで穴馬ばかり買ってしまうと、的中率が下がり、資金が一気に減ってしまうリスクがあります。
特に回収率を意識するなら、「当てに行くレース」と「一発狙うレース」をしっかり分けておくのが理想。
「当てに行くレース:穴馬を狙うレース=2:1」「穴狙いの投資は通常の半分に抑える」というルールで行うことをおすすめします。
根拠のない穴馬を買わない
“なんとなく人気がないから”で穴馬を買うのは絶対にNGです。
穴馬を見つけるには、前走の内容、馬場状態、脚質、枠順など、複数の要素を丁寧に分析する必要があります。
しかし実際にすべてをチェックするのは正直かなり大変ですし、時間もかかります。
だからといって、勘や雰囲気で人気薄を買っても、的中することはほとんどありません。
「根拠のある穴狙い」こそが、高配当につながる唯一の道です。
「手っ取り早く穴馬を当てたい」という方は競馬予想サイトの買い目を丸のりすることをおすすめします。
無料予想で回収率400%を超えるサイトもあるので試してみてください。
情報をひとつに絞らない
ひとつの情報だけを信じて予想を組み立てるのは危険です。
調教タイムやパドック情報、専門紙・AI予想・データサイトなど、複数の視点を照らし合わせることで見えてくるものあります。
どこか1つに偏ると、気づかぬうちに“走る穴馬”を見逃す可能性が高まります。
異なる情報を掛け合わせて共通点を探すことが、精度を高める最大のコツ。
視点の違うデータを比較することで、他の人が気づかない妙味ある一頭を発見できるようになります。
穴馬に関するよくある質問
Q1. オッズから穴馬を見つけるコツはありますか?
A. 目安は単勝20〜50倍前後ですが、数字だけに頼らず「動き」を見ることが重要です。
特に直前でオッズが下がった馬は、関係者や大口投票が入った可能性があり要チェック。
逆に実力に対して人気が低い馬は、過小評価されているケースも多く、展開次第で一発が期待できます。
Q2. 地方競馬で穴馬を狙うときのポイントは?
A. 地方はコーナーがきつく、逃げ・先行が強い傾向です。
そのため、人気薄でも逃げる可能性のある馬やイン枠の先行馬は狙い目。
ただし雨の日は差しが届くこともあるので、馬場をよく確認しましょう。
Q3. AIやアプリで穴馬を探すことはできますか?
A. はい。最近はAI予想サイトや指数アプリで穴馬を探す人が増えています。
AIはデータから「過小評価されている馬」を見つけるのが得意なので、人の勘では拾えないタイプの穴馬も発見できます。
まとめ
穴馬は的中すれば高配当をもたらしますが、「人気がない=買い」ではありません。
大切なのは、なぜ今回は走れるのかという根拠を持つことです。
今回紹介したポイントは3つ。
- 悪天候・不良馬場で力を発揮する馬を狙う
- 前走凡走→条件好転のパターンを拾う
- 内枠の逃げ・先行馬を狙う
そして、根拠のない穴狙いを避ける・情報を複数照らし合わせることが成功のカギ。
人気に惑わされず、条件を見極めて狙えば、次の高配当はあなたのものです。