競馬の全通り買いは儲かる？計算方法・必勝法・回収率を検証

「競馬の馬券を全通り購入したら、儲かるのかな？」

競馬ファンなら一度は疑問に思うことでしょう。

レースを100%の確率で的中させる方法として買い目を全て購入することが挙げられます。

万馬券が出るレースなら全通り買い続けていればいつかはプラスになるのでしょうか。

そこで、本記事では三連単をはじめ、単勝や馬連でも全通り購入した場合の計算方法や回収率について徹底解説していきます。

1：競馬の全通り買いは儲かるのか？馬券別に計算

全通り買いをするメリットとしては、確定で的中できるという点に加えて煩わしい的中予想をする手間が省けるという点も挙げられます。

まずは全通りの購入に必要な金額とその平均配当額を券種ごとに見ていきましょう。

券種	購入金額(1点100円)	平均配当
単勝	1,800円	954円
複勝	1,800円	335円
枠連	3,600円	2,070円
ワイド	15,300円	1,871円
馬連	15,300円	5,013円
馬単	30,600円	10,005円
3連複	81,600円	19,649円
3連単	489,600円	119,198円

では、実際に競馬の全通り買いが儲かるのかを詳しく計算してみましょう。

本章では平均配当と投資額を比較して全通り買いで儲かりそうな単勝、馬連、三連単の3つを見ていきます。

1-1：単勝

最もシンプルな馬券である単勝のフルゲートは18頭で、全通り購入してもわずか18点です。

つまり、1点100円で購入すると1レースで1,800円、12レースで21,600円です。

これだけ聞くと、簡単に儲けることができそうですよね。

実はそうもいかないのです。

1レースに1,800円投資した場合、儲けを出すためには単勝18倍以上の馬が1着になる必要があるのです。

1-2：馬連

1着と2着が順不同で入線すれば的中となることから、予想難易度がそれほど高くないことで人気な馬連。

18頭で全通り購入すると153点で、1点100円だとすると15,300円で全通り購入できます。

つまり、配当が15,300円以上になれば儲かることが確定します。

実際、馬連では配当が3~40,000円にまで到達しているのを散見します。

馬連の全通り買いはレースの選定がきちんとできれば儲かる可能性が非常に高いと言えます。

1-3：三連単

的中難易度がかなり高いことで有名な三連単。

全通り購入と聞いて真っ先にこの馬券が思い浮かんだ方も少なくないはず。

三連単の買い目は以下の計算式で算出できます。

出走する頭数×(出走する馬の数-1)×(出走する馬の数-2)

この計算式を元に出走頭数ごとの全通り買いに必要な購入点数と金額を以下の表にまとめました。

出走頭数	購入点数	購入金額(1点100円)
6	120	12,000円
8	336	33,600円
10	720	72,000円
12	1,320	132,000円
14	2,184	218,400円
16	3,360	336,000円
18	4,896	489,600円

18頭フルゲートの場合は489,600円が必要です。

つまりオッズ5,000倍以上でなければプラスになりません。

現実的に購入を検討できるのは6頭立てのレースくらいでしょう。

確実に回収ができるならまだしも、リスクを考えるとあまり全通り買いはおすすめできません。

2：全通り買いで儲ける4つのコツ

1章で行いました計算を踏まえると、全通り買いはそう儲かるものではないことがお分かりいただけたはず。

唯一可能性があるとすれば、馬連の全通り買いでしょう。

というわけで、本章では全通り買いにより収支をプラスにするためのコツを4つ紹介します。

2-1：人気馬がいないレースを買う

全通り買いをするなら、人気馬がいないレースを狙うことをおすすめします。

というのも、軸馬となるような人気馬がいなければどの馬が上位にくるのかが読みにくく、その分高配当が期待できるからです。

競馬のセオリーとして、馬連でも三連単でも軸馬を決めてそこから「流し」や「1着固定フォーメーション」の購入を考えるでしょう。

全通り買いはいずれかの馬券が必ず的中するため、荒れるレースでも強気で高配当を狙えるという魅力があるのです。

2-2：重馬場・不良馬場のレースを買う

全通り買いをすべきレースとして重馬場や不良馬場のレースが挙げられます。

能力上位の馬が本領発揮できずに荒れるレースになることが期待できるからです。

雨の影響で滑って転んでしまう馬や、そもそもやる気がなくなってしまう馬もいます。

このような予想が立てづらいレースこそ積極的に全通り買うべきでしょう。

2-3：1勝クラスや未勝利戦を買う

最後に紹介する全通り買いを狙うべきレースは、1勝クラスや未勝利戦です。

1勝クラスや未勝利戦なら出走回数が少ない馬同士のレースがほとんどで、高配当が期待できるからです。

逆に重賞やオープン戦は過去の実績が多い馬が出場するため比較的予想が立てやすく、全通り買いに向いていません。

能力比較がしづらい過去データの少ない馬が出るレースは全通り買いによるプラス収支が期待できます。

3：全通り買いの回収率を検証

最後に、実際に馬券を全通り買ってみて回収率を検証してみました。

検証を行う際のルールとして、今回は以下を設定しました。

• 全通りを100円で購入する
• 全通り買いするのは配当に期待できる単勝・馬連・三連単
• 荒れそうなレースのみを購入

3-1：単勝全通り買いの回収率

まずは単勝を全通り買いした結果が以下となります。

回収率	44%
購入金額	64,000円
払い戻し金額	28,100円
利益	-35,900円

マイナスでした。

というのも、本来狙うべきである2倍以上のオッズの発生率が低く、購入額の回収には至らなかったのが大きな敗因です。

単勝の特性上、馬券に絡むのは1頭のみであるため大穴を狙いにくいことから全通り買いには不向きと言えます。

3-2：馬連全通り買いの回収率

次に、馬連を全通り買いした結果をご覧ください。

回収率	40%
購入金額	306,000円
払い戻し金額	122,400円
利益	-183,600円

マイナスでした。

最もプラスを期待していた馬券なだけに残念です。

30,000円などの配当が何回か出れば回収くらいはできたかもしれませんが、厳しい結果となりました。

3-3：三連単全通り買いの回収率

最後に三連単全通り買いの結果をご覧ください。

回収率	59%
購入金額	9,792,000円
払い戻し金額	5,777,280円
利益	-4,014,720円

マイナスでした。

ここまでくると購入金額が高すぎて回収が困難でした。

1~2,000倍程度の超高額配当を引くことができなければプラスにするのは難しいでしょう。

強いていうならば荒れることが前々から推測できるレースでもない限りは購入はおすすめしません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では競馬にて馬券を全通り買いする場合の計算方法や収支について検証を含めて徹底解説しました。

全通り買いをすることで、予想を立てる手間は省けるほか、オッズが高くなれば儲かる可能性も0ではありません。

しかしながら、結論をお話すると競馬の全通り買いはおすすめできません。

理論上はプラスになる可能性が非常に高かった馬連でさえ、儲かるどころか購入分の回収すら難しい結果となってしまいました。

ただし、あらかじめ荒れる可能性が非常に高いことが予想できるレースなど、高配当に大きな期待が寄せられるものに関しては全通り購入することで収支をプラスにできるでしょう。

ただし、全通り買いは馬券によっては購入金額が高すぎるほか、購入を続ければ必ずマイナスの収支になります。

しっかりとデータを分析して買い目を絞る作業は必要であると言えます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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