2024年の時点で日本国内に競馬場は25箇所存在しており、日本中央競馬界(JRA)が運営する競馬場が10箇所、地方自治体が運営する地方競馬(NAR)は15箇所あります。
それぞれ競馬場ごとに特色があり、全く同じコースの競馬場は存在しません。そのため、実力を発揮しやすい舞台もあればそうでないケースもあります。
当記事では、全国の競馬場の中から荒れやすい競馬場をピックアップしました。また、荒れやすいレースを見分けるコツも紹介しています。
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目次
【中央競馬編】荒れる競馬場ランキングTOP3
中央競馬会場一覧
札幌競馬場 | 函館競馬場 |
福島競馬場 | 新潟競馬場 |
中山競馬場 | 東京競馬場 |
中京競馬場 | 京都競馬場 |
阪神競馬場 | 小倉競馬場 |
全国にある中央競馬場は上記全10会場です。このうち、東京・中山・京都・阪神はG1レースの主会場で「4大馬場」とも呼ばれています。対して、その他6競馬場は夏競馬のメイン会場として使用され、「ローカル競馬場」と呼ばれています。
中央競馬場10会場のうち、荒れる傾向にあるのは下記の3会場です。
順位 | 会場 | 3連単の平均配当 |
---|---|---|
1位 | 福島競馬場 | 162,223円 |
2位 | 新潟競馬場 | 157,524円 |
3位 | 小倉競馬場 | 155,980円 |
夏競馬を中心とする会場が上位を締めており、3連単の平均配当が10万円以上と驚くほどに高い傾向です。
ここからは、3会場の特徴をやコースの情報を解説していきます。
福島競馬場
中央競馬10会場の中でもっとも荒れやすい競馬場は福島競馬場で、3連単の平均配当は16万2,223円でした。福島は芝コースの全長が約1,600m、ダートコースは約1,446mで中央競馬場の中でもっとも小回りです。
また、芝コースは最後の直線が292mなので直線一気が決めづらい競馬場といえます。さらに、福島競馬は随所に起伏が存在しています。そのため、実力のある馬でも小回り適性や道中のペース配分が得意でないと、実力が発揮しづらいのです。
また、福島はハンデ戦が多く設けられているのも特徴的です。例えば、福島は年間4つの重賞競走が開催されますが、そのうちの3開催がハンデ戦となっています。ハンデ戦は出走馬の能力の差を斤量を通して極力均一にする措置ですが、この結果、だれが上位入選するのか見抜き辛くなりました。
ゆえに、全競馬場の中でも荒れやすくなっているのです。
新潟競馬場
中央競馬10会場の中で2番目に荒れやすい競馬場は新潟競馬場です。
新潟は先ほど紹介した福島競馬場と違って外回りの芝コースが約2,223mあり、全競馬場の中でもっとも広いコースが使用されています。また、新潟は春、夏、秋に開催されますが、年間を通じて野芝100%でレースが行われています。
実は、ほとんどの競馬場は野芝と洋芝をブレンドしたオーバーシードを使用し、全面野芝で開催されるのは新潟と夏の小倉のみです。野芝の割合が高いほどスピードが出やすく、逆に洋芝の比率が高いと時計がかかりやすくてパワーが求められやすくなります。
全面洋芝の札幌や函館が時計が出づらいのに対し、新潟や夏の小倉でレコードタイムが乱発する背景には、芝の影響も大きいのです。そして、新潟は年間を通して野芝開催なので、スピードに長けた馬が大活躍します。
その反面、スタミナやパワーに長けた馬は力を発揮しづらいです。人気のないスピード型の馬がたびたび台頭することで、高配当につながっているといえるでしょう。
小倉競馬場
福岡県北九州市にある小倉競馬場は初冬と夏に開催される競馬場ですが、荒れる要因としては、開催時期に応じて馬場傾向が変わるからです。
夏開催時期は全面野芝なので時計がでやすくなります。対して、冬時期は野芝と洋芝のオーバーシードとなっているため、時計がかかりやすいです。
また、小倉競馬場は小回りコースなので内を立ち回る逃げ・先行馬が有利といわれています。ところが、初冬開催後期になると芝の痛みも出やすいことから、外差し有利の舞台の様変わりします。
小倉は全国の競馬場の中でも特にトラックバイアスの影響を受けやすく、荒れやすい競馬場といわれているのです。
【地方競馬編】荒れる競馬場ランキングTOP3
地方競馬会場一覧
帯広競馬場 | 門別競馬場 |
盛岡競馬場 | 水沢競馬場 |
浦和競馬場 | 船橋競馬場 |
大井競馬場 | 川崎競馬場 |
金沢競馬場 | 笠松競馬場 |
名古屋競馬場 | 園田競馬場 |
姫路競馬場 | 高知競馬場 |
佐賀競馬場 |
日本全国にある地方競馬場は上記15箇所です。北海道から九州まで、全国各所に地方競馬場は点在していますが、この中には荒れやすい競馬場も存在しています。
地方競馬場15会場のうち、荒れる傾向にあるのは下記の3会場です。
順位 | 会場 | 3連単の平均配当 |
---|---|---|
1位 | 大井競馬場 | 80,421円 |
2位 | 帯広競馬場 | 67,229円 |
3位 | 浦和競馬場 | 65,301円 |
大井競馬場がダントツの荒れていますね。地方競馬でも会場が違えばこれだけ差が出るので会場選びはとても重要です。
それでは、各会場の特徴やコースの情報を解説していきます。
大井競馬場
地方競馬場の中でもっとも荒れやすいのは大井競馬場で、3連単の平均配当は80,421円でした。大井競馬場は東京都品川区にある競馬場で浦和・船橋・川崎を総称した「南関競馬」に区分されます。
南関競馬は数多くの重賞レースが開催されることから中央競馬における「4大馬場」同様、地方競馬の中の主流競馬場といえるでしょう。大井競馬場がどうして全地方競馬の中で荒れやすいかというと、風のファクターを大きく受けるからです。
大井競馬場は東京都品川区にある勝島運河近くに点在しており、浜風の影響を大きく受けやすいです。大井競馬の風は想像以上に強く、冬場は北風、夏場は南風の影響が特に強いです。そのため、年間の蓄積データもいまいち参考にしづらい傾向があるのです。また、大井は雨の影響も強いです。
大井は直線が長いため差しや追込馬の活躍も目立ちますが、雨が上がった直後は内馬場のほうが保水力があるため内有利です。雨や風といった天候におけるファクターが他の競馬場より受けやすいことが、大井競馬を難しくさせているのです。
帯広競馬場
北海道帯広市にある帯広競馬場は世界で唯一「ばんえい競馬」が行われています。ばんえい競馬の主役はサラブレッドではなくばん馬です。ばん馬は体重1トン近くある農耕馬で、もともと北海道開拓に使われていましたが、時代を経て現在は競走馬として活躍しています。
世界唯一の競馬場である帯広には直線200mのコースが一つしか存在していません。他の競馬場と違ってコースごとの特徴が問われないため一見予想しやすく感じます。
しかし、サラブレッドとは違う生き物がレースする上、他の競馬とは全く異なる競馬予想が必要なので、実は難しいです。また、ばんえい競馬は地元民はまだしも、全国的に注目されているわけではありません。
ゆえにばんえい競馬を取り上げるメディアも少ないため、データを集めにくいのも予想が難しい要因なのです。
浦和競馬場
埼玉県にある浦和競馬場も荒れやすいです。大井や船橋、川崎と並んで「4大馬場」に区分される浦和競馬場は、南関競馬で唯一日中にレースが行われています。
難関所属馬は開催時期に応じて4大馬場をめぐるようにレースを行いますが、浦和以外の3会場はナイターレースが行われます。3会場で結果を残している馬は夜慣れしているといっても過言ではありません。
しかし、浦和は昼間開催なので、夜慣れしている馬でも凡走する傾向が目立ちます。また、浦和は4大馬場の中でもっとも小回りなので、例えば直線の長い大井に慣れている馬が出し切れないケースも見られます。
南関競馬に区分されながらも、開催時期やコース形態の違いから荒れやすい競馬といわれています。
荒れやすいレースを見分ける5つのコツ
中央・地方競馬問わず、荒れやすいレースを当てることができれば高額払い戻しを手にできます。特に競馬は100円が10万円以上になる可能性も秘めており、爆発力が高いのが魅力的といえるでしょう。
しかし、すべてのレースが必ず荒れるわけではないため、荒れるレースを見極めることも大切です。ここからは、荒れるレースを見分けるコツを5つ紹介します。
圧倒的1番人気が存在する新馬戦
新馬戦やメイクデビュー戦は全ての馬のデビュー戦として注目されやすいです。中には、世界的な良血馬や兄姉にG1馬が要る馬もいます。
良血馬というだけで圧倒的1番人気に支持されるケースもたびたび見られるのです。しかし、新馬戦は過去のデータは皆無なので血統や調教、騎手データなど、限られた情報から予想を行わなくてはなりません。
そのため、いくら良血の馬でもデビュー戦で敗れるケースは少なくありません。G1タイトルを9勝手にした名牝アーモンドアイもデビュー戦は2着に沈んでいました。
圧倒的1番人気の馬が破れると、相対的にオッズ妙味のある馬が勝ち、配当妙味は跳ね上がります。新馬戦において、怪しい1番人気馬がいるようでしたら逆張りしてみるのもよいでしょう。
1番人気の直近の成績がイマイチ
直近の成績がいまいちにも関わらず1番人気に支持されている馬がいるレースも荒れやすいです。競馬の人気は全国の馬券購入者の支持の割合で決まりますが、多くの人は直近のレース成績を見ながら予想しています。
しかし、なかにはあまり成績優秀でないものの1番人気に支持される場合があります。そのような馬は負け癖が付いているため、着外に敗れてもおかしくありません。
直近の成績がいまいちにも関わらず1番人気に支持されている場合は破れる可能性があるため、荒れる可能性があります。
芝の状態が悪い
当日の芝状態も競馬予想する上で欠かせません。芝は開催前半ほど状態が良いですが、何度もレースが行われると、馬の足跡で穴が空き、コンディションが悪くなります。
そのため、開催後期になると良馬場でも芝が荒れてしまい、スピードが出にくくなります。開催前半は芝状態がよいためスピードが出やすいですが、芝が荒れるとスピードではなくパワーが求められます。
そのため、開催初週に勝利した馬が同じ競馬場の開催最終週であっさり破れるケースもあるのです。逆にいうと、全く人気のない馬が当日の馬場にフィットするようなら大荒れにも期待できるでしょう。
馬場傾向を見抜くことで穴馬を探しやすくなるのです。
夏のレース
夏競馬は荒れやすいといわれています。荒れやすい最大の要因は、有力馬が一斉に休養するからです。
中央・地方問わずG1やJpn1といったビッグレースは春と秋に開催されることが多いですが、一流馬はG1レースしか見ません。なぜなら、競走馬は冷涼な気候を好むため、夏の暑い時期は力を発揮しづらいからです。
また、夏競馬は春や秋と比較すると大きなレースが存在しないため、一流馬にとって出走するメリットがほとんどありません。そのため、一流馬が夏競馬に参戦することは基本的にないのです。
では、夏競馬に出走する馬は、秋の大舞台に向けて賞金加算したい馬です。賞金を得るにはレースに出走し、なおかつ勝利しなければなりません。
賞金加算したい馬にとって、有力馬が不在の夏時期はむしろ勝ちやすいレースが多いのです。しかし、有力馬がいないため出走馬の実力は似たり寄ったりで、どの馬が勝つか予想しづらいです。
また、サラブレッドにとって慣れない夏時期は、いくらポテンシャルの高い馬でも暑さのためにバテる可能性があります。不安要素がいくつも折り重なることが、結果的に夏競馬を荒れやすくしているのです。
牝馬限定戦やハンデ戦
競馬にはさまざまなルールが設けられていますが、その中でも特にあれやすいのが下記2点です。
- 牝馬限定競走
- ハンデ競走
牝馬限定競走とは牡馬やセン馬が出走できない牝馬限定のレースを指します。女同士の戦いと称されることもありますが、牝馬限定戦は過去のレースを見渡しても高配当が飛び出しやすいです。
歴代G1のなかで最高配当2,070万円が飛び出した2015年のヴィクトリアマイルは牝馬限定競走でした。また、史上2番目に高い配当が出た2008年の秋華賞も牝馬限定です。
科学的根拠はありませんが、牝馬限定競走はとにかく荒れやすいです。また、ハンデ戦でも荒れやすい傾向にあります。
夏開催時期に行われる重賞の多くが過去に荒れていましたが、夏の重賞はハンデ戦が多いです。ただでさえ、夏競馬は荒れやすいですが、ハンデ戦が多いことが拍車をかけているといってもよいでしょう。
荒れやすい競馬場やレースで一攫千金を狙うポイント
荒れやすい競馬場は見抜くのも当てるのも難しいです。しかし、的中できたら超高額配当を手にできる可能性もあるので、予想する価値はあります。
ここからは、競馬で一攫千金を狙うポイントについて解説します。
人気馬の懸念点を探す
懸念点とは言いかえれば不安要素のことで、人気馬のアラ探しといってもよいでしょう。上位人気に支持されている馬の中で何らかの不安要素がいくつもあるようでしたら、馬券外に沈む可能性があります。
コース適性や馬場傾向、枠の並びや騎手との折り合い、展開とマッチするのか。競馬にはたくさんの予想ファクターが存在していますが、懸念点がいくつも浮かび上がる場合は大敗の可能性もあります。
人気馬が馬券外に沈むと対称的に穴馬が上位に浮上する可能性が高くなるため、同時に激走する穴馬も厳選したいです。
妙味のある穴馬を探す
配当妙味のある馬の探し方は、コースや展開、枠といった予想ファクターに合致する要素がどれだけあるかで判断するとよいです。例えば、人気がなくても同コースで何度も勝利していたり、特定の馬場における成績が良い場合は好走する可能性を秘めています。
このようなデータは競馬新聞の馬柱に記載されているので、馬柱を徹底的に分析することが穴馬を見出すうえで大事なのです。
過去のデータを分析する
競馬で勝ち続けている人は出馬表の過去データを徹底的に分析しており、時には何時間も掛けています。それだけ、競馬で勝ち馬、もしくは上位に来る馬を見つけるのは容易ではないのです。
過去のデータを見ずに勝ち続けている人は世の中にいません。それだけデータが予想に与える影響は大きいのです。競馬で一攫千金をつかみたいのであれば、予想に充てる時間を確保し、粘り強く過去データを分析しましょう。
ちなみに、過去データを見る際は新聞だけではなく、過去のレースを見ることをおすすめします。なぜなら、新聞では表記しきれない情報を得ることができるからです。
JRAの公式ページやYouTube上で確認できるので、ぜひ挑戦してください。
競馬予想サイトを活用する
荒れやすい競馬場は的中できれば高配当が得られますが、肝心の的中が非常に難しいです。そこで、おすすめしたいのが「競馬予想サイト」を活用することです。
競馬予想サイトは競馬予想を有料(一部無料)で提供しており、ネット上にたくさん存在しています。そのなかには、毎週高配当を叩き出しているサイトもありますよ。
当サイト「ぶっちゃ競馬」では、数ある競馬予想サイトの中から実績のあるサイトを毎週仔ランキングにしてまとめています。
実績のあるサイトは毎日100万円以上の配当を手にしているサイトもあり、荒れるレースでも成果を残していました。一獲千金を手にしたい方は、競馬予想サイトを利用してみてはいかがでしょうか?
まとめ
競馬場の中には癖の強い場所もあり、その多くが荒れやすいです。荒れる競馬場を攻略することができれば一獲千金も夢ではないでしょう。
今回は荒れやすい競馬場を紹介したうえで、荒れるレースの見分け方や一獲千金を狙うポイントもまとめたので参考にしてください。
1969年デイリースポーツ入社。その後、専門誌・馬三郎にて本紙予想担当。50年越えの競馬記者人生を通して、競馬予想界の大御所と言われるほどに。
当サイトの記事や競馬予想サイトへの口コミ内容を監修している。
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