

1969年デイリースポーツ入社。その後、専門誌・馬三郎にて本紙予想担当。50年越えの競馬記者人生を通して、競馬予想界の大御所と言われるほどに。
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監修者紹介ページ2025年5月4日(日)に京都競馬場で行われる「天皇賞(春)2025」は、スタミナと底力が問われる日本屈指の長距離GI戦です。
今年は15頭が出走を予定しており、超長丁場3200mで繰り広げられる壮絶な叩き合いに注目が集まります。
ここでは直近の情報をもとに、有力馬・穴馬・過去データなど多角的な観点から「天皇賞(春)2025の予想」をお届けします。
この伝統の一戦、誰が春の最強ステイヤーの座を掴むのか――大いに注目しましょう!
目次
天皇賞(春)2025追い切り評価
馬名 | 評価 | コース/状況 | 動きの印象 |
---|---|---|---|
ヘデントール | A | 栗東 坂路 / 良 | 序盤から行きっぷりが良く、最後の1Fでもしっかり伸びて余力十分。高い完成度を示す。 |
サンライズアース | A | 栗東 CW / 良 | 3頭併せの外を回ってもスムーズに加速。中間点でやや行きたがるも、直線の伸び脚は抜群。 |
ジャスティンパレス | A | 栗東 坂路 / 良 | パワフルな脚取りで後半も失速せず。負荷のかかった内容でも余裕を残しており、仕上がりは上々。 |
ハヤテノフクノスケ | A | 栗東 坂路 / 良 | テンから行きたがる面があるが、制御が利いている。ラスト2Fの加速力も高く、好印象。 |
ショウナンラプンタ | B | 栗東 坂路 / 稍 | しまい重点の併せ馬でまずまずの反応。ややフワッとする場面もあるが、あとひと追いで上積み期待。 |
マイネルエンペラー | B | 美浦 南W / 良 | 折り合い優先でやや余裕残しの調整。併走馬と互角に走れており、使い詰めでも馬体はキープ。 |
ブローザホーン | B | 美浦 坂路 / 良 | 力強さはまずまず。直線で前向きに伸びるが、仕掛けに対しての反応はもう少し欲しい印象。 |
ビザンチンドリーム | B | 栗東 CW / 重 | 湿った馬場に脚を取られ気味ながらもしっかり駆け抜ける。終いの伸びは悪くなく、合格点。 |
プラダリア | B | 栗東 坂路 / 良 | 終始リズム良く、ラスト1Fもバテずに加速。上積みの余地を感じるが、もうひと押し欲しいところ。 |
シュヴァリエローズ | C | 栗東 CW / 良 | 序盤でややスムーズさを欠き、直線の伸びも平凡。仕上がり途上の印象で、本番までの上積みに期待。 |
リミットバスター | C | 美浦 坂路 / 良 | 行きっぷりは悪くないが、終いにかけて伸びを欠く。気配面でももうひと段階仕上げが必要か。 |
ワープスピード | C | 栗東 坂路 / 良 | やや行きたがる素振りを抑えるのに専念し、直線での伸びに余裕が見られず。気性的な課題が残る。 |
アラタ | C | 美浦 南W / 稍 | 力強さが今ひとつ。追われてから頭が高くなる場面があり、集中力を欠く。変わり身を見せたい。 |
ジャンカズマ | C | 栗東 CW / 良 | 併せ馬で遅れ気味。最後の踏ん張りがなく、気配面で劣勢の印象。立て直しに注目。 |
ウインエアフォルク | C | 栗東 坂路 / 稍 | 馬場にも脚を取られた様子で、ラスト1Fは伸びあぐねる。まだ仕上がりに余裕があるか。 |
天皇賞(春)2025の有力馬3頭
まずは今年の天皇賞春における、直近の人気や実績を踏まえて注目度が高い3頭をピックアップします。
長距離戦での適性や近走成績をもとに、特に信頼度が高そうな馬を選びました。
ヘデントール
2025.2.22
東京競馬場 ダイヤモンドステークス(GIII)ヘデントール
戸崎圭太 騎手 pic.twitter.com/2qLvyISQeA— るるるり (@rurr_iiii) February 22, 2025
レーン騎手が騎乗し、前々走からの大幅パフォーマンス向上が評価されています。
4歳春以降は成長著しく、2200m~3000m前後のレースで抜群の安定感を発揮してきました。
折り合い面に課題がなく、好位につけてロングスパートをかける競馬が得意です。
前走オープン特別(3000m戦)では終始余裕の走りで完勝。
ラスト1Fの伸び脚はメンバー中最速で、直線の長い京都外回り3200mでもその持続力を存分に活かせそうです。
長丁場GI初挑戦ですが、1番人気に推されるだけの信頼感があり、初の大舞台制覇が十分期待できるでしょう。
サンライズアース
阪神大賞典(G2)
サンライズアース/池添謙一 1着伝統の阪神3000mを制したのはサンライズアース
6馬身差の圧巻勝利でした、春天でも楽しみです pic.twitter.com/yv9FEkA9FT— ℕ ℝℙ (@onedrop_pullup) March 24, 2025
注目を集める4歳馬。池添騎手とのコンビで、持ち前の先行力とスタミナを武器に挑みます。
前走の重賞(阪神大賞典・3000m相当)では3着ながら、道中でハナを奪う積極策を見せており、折り合いさえスムーズなら自分の形に持ち込める強みがあります。
デビュー当初から2400m以上のレースで安定した走りを続けており、先行してもしぶとく粘るレースセンスが光ります。
池添騎手が長距離戦で結果を残す例は多く、手替わりもプラスに働きそうです。
オッズ2番人気でも気負わずレースを運べれば、GI初制覇が視野に入る大きなチャンスです。
ジャスティンパレス
彫刻と見まがう漆黒の若きステイヤー #ジャスティンパレス。見るからに強そうです…。#夕刊フジ #競馬 #天皇賞・春 #JRA #京都競馬場 pic.twitter.com/e6T8N5lt3k
— 夕刊フジ競馬班 (@yukanfuji_keiba) April 24, 2023
2023年の天皇賞(春)優勝馬。今回は6歳となりますが、前走重賞で3着に入り復調ムードを漂わせています。
鮫島克駿騎手の手綱でスタミナを引き出す競馬が確立されており、昨年の天皇賞(春)を制した実績はメンバー随一。
京都3200mでの経験値は他馬より遥かに優位でしょう。
2023年天皇賞(春)では直線で鋭く伸び、前にいたディープボンドらを差し切る形でGI2勝目を奪取。長丁場での瞬間的なキレ味も魅力です。
6歳馬として上積みがどこまであるかが鍵ですが、「長距離適性×京都実績」は非常に高く、連覇ならぬ2度目の戴冠に期待がかかります。
天皇賞(春)2025の穴馬2頭
続いて、配当妙味が期待できる穴馬2頭を紹介します。
人気上位ではないものの、展開次第で突っ込んでくる可能性は十分。スタミナ勝負で一発を狙える伏兵たちです。
アラタ
4連勝✨#アラタ #ケフェウスS #大野拓弥 #競馬 pic.twitter.com/JsDar2GmwN
— 東スポ競馬 (@tospo_keiba) September 18, 2021
全体的な評価は低めですが、前々走の長距離OPで善戦しており一発の怖さを秘めます。
8歳ながら衰えを感じさせない走りで、京都外回りコースを得意としている点が注目材料。大野騎手とのコンビで、流れが落ち着くほど脚を溜められそうです。
前々走の3000m戦では道中後方待機から上がり最速を繰り出し4着。スローペースなら末脚が生きる形になりそうです。
大きく人気を落とす今回は妙味大。スローペースの消耗戦なら馬券に絡む可能性ありです。
ジャンカズマ
スタートから比較的前にずっといたから、直線でペース上がってもずっと2番手にジャンカズマがいてそのスタミナにびっくりしたよ… pic.twitter.com/8Y7lU4J5xr
— 水面 (@minamo_thr) February 22, 2025
野中騎手鞍上で、近走は不振でも能力の片鱗は随所に光っています。
過去には2500m以上のOPクラスで一度連対経験があり、思い切った先行策がハマれば粘り込みが期待できます。
7歳で大駆けできるかは展開次第ですが、侮れない伏兵です。
一昨年前に2600m戦を逃げ切った際のラップ分析では、残り800mからのペースアップに耐えきるスタミナを見せました。
今回は大穴狙いの一発が可能なので注目。
人気は薄いですが、展開が恵まれれば激走の余地があり、三連系のヒモ穴として面白い存在です。
天皇賞(春)2025の概要
天皇賞(春)2025の基本情報は以下の通りです。変更点はないですが、一応確認しておきましょう。
開催日・発走時間 | 2025年5月4日(日) 15:40予定 |
---|---|
開催会場 | 京都競馬場 |
グレード | GI(国際・定量) |
ダートor芝・距離 | 芝 3200m(外回り) |
出走条件・頭数 | サラ系4歳以上(国際)・フルゲート18頭 |
優先出走権 | 阪神大賞典・日経賞上位馬など |
出走予定頭数 | 15頭 |
天皇賞(春)2025の賞金
天皇賞(春)2025の着順別賞金は以下の通りです。
着順 | 賞金(本賞金) |
---|---|
天皇賞(春)2025が開催される会場の特徴
京都競馬場の芝外回り3200mは、日本最大級の長距離GIを施行する舞台です。ここでは3つのポイントを解説します。
高低差のあるコースでスタミナと折り合いが試される
京都外回りはスタート後に下り坂があり、行きたがる馬はペースオーバーの危険あり。折り合いに難のある馬はスタミナを消耗しやすいです。
過去の名勝負でも、道中リラックスして走れた馬が終盤で脚を残し、差し切り・押し切りを決めています。
序盤で折り合いを欠かない馬が好走しやすいのが天皇賞(春)の基本傾向です。
直線が長くロングスパート合戦になりやすい
4コーナー出口からゴールまで約400mある外回りで、3コーナー過ぎから加速するロングスパート勝負が主流。
キタサンブラックのように早め先頭で後続を突き放すパターンや、フィエールマン・ジャスティンパレスのように直線半ばで抜け出す形など、さまざまな戦法が見られます。
瞬発力だけでなく持続力に優れたタイプが上位に来るケースが多いです。
道中のペース配分・馬群位置取りが勝敗を分ける
3200mの長丁場では、序盤からハイペースにならない限り、道中はスロー気味に流れることも。絶好位をキープできる先行・好位差しが有利になります。
近年の天皇賞(春)で逃げ・先行馬が馬券に絡む例が多いのは、長距離戦ほど隊列が落ち着きやすいから。
ジョッキーの騎乗スキルによる折り合い・ポジション取りが結果を大きく左右します。
天皇賞(春)2025の出走馬
以下は、出走馬情報(2025年4月下旬時点)をもとにまとめた一覧表です。馬名、馬齢、騎手、を記載しています。
馬名 | 性齢 | 騎手 |
---|---|---|
アラタ | 牡8 | 大野拓弥 |
ウインエアフォルク | 牡8 | 幸英明 |
サンライズアース | 牡4 | 池添謙一 |
ジャスティンパレス | 牡6 | 鮫島克駿 |
ジャンカズマ | 牡7 | 野中悠太郎 |
シュヴァリエローズ | 牡7 | 北村友一 |
ショウナンラプンタ | 牡4 | 武豊 |
ハヤテノフクノスケ | 牡4 | 岩田望来 |
ビザンチンドリーム | 牡4 | A.シュタルケ |
プラダリア | 牡6 | 松山弘平 |
ブローザホーン | 牡6 | 菅原明良 |
ヘデントール | 牡4 | J.レーン |
マイネルエンペラー | 牡5 | 丹内祐次 |
リミットバスター | 牡5 | 岩田康誠 |
ワープスピード | 牡6 | 横山和生 |
天皇賞(春)の過去10年のデータと傾向
過去10年の天皇賞(春)の結果データを振り返り、今年のレース予想に役立つ傾向を探ります。
実績馬が上位を占めやすい一方、伏兵の激走にも要注意
実績馬が上位を占めやすい一方、3着争いに人気薄が紛れ込む波乱も珍しくない。
3200mの長距離戦はごまかしが利かず、近走のGI・GII実績や血統的スタミナが大きくモノを言う。ただしペースや展開次第で伏兵が突っ込む余地もある。
キタサンブラック、フィエールマン、タイトルホルダーなど、王道実績馬が制覇する一方、三連単は数万円~10万円台の配当になることも。
軸は実績馬、紐荒れ注意のレース構造がここ10年のトレンドです。
スタミナ型サンデー系&欧州血統の底力が際立つ
スタミナ型サンデーサイレンス系や欧州血統を持つ馬が好成績。
長距離での底力が要求されるため、ハーツクライやステイゴールドなどスタミナを伝える血統、あるいは欧州型のパワーが生きるパターンが多い。
キタサンブラック(父ブラックタイド)、フィエールマン(父ディープインパクト×欧州血統)、ジャスティンパレス(父ディープインパクト)など。
サンデー系でも持久力寄りの配合をチェックし、パワー型ヨーロピアンとのクロスにも注目しましょう。
4~5歳が主役、6歳以上は苦戦傾向も堅実派に注意
4~5歳馬が中心で、6歳以上の優勝はやや苦戦傾向。
成長期を迎える4~5歳はスタミナ・能力ともにピークを迎えやすく、長距離戦でも若さで乗り切る例が多い。
キタサンブラックが4歳・5歳で連覇、フィエールマンも4歳・5歳連覇、ジャスティンパレスは4歳で制覇など。
6歳以上は好走例がある一方、勝ち切る例は限られる。4~5歳を軸に据えるのがセオリーでしょう。
天皇賞(春)の過去10年の人気別成績
人気 | 成績 | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 【4-3-0-3】 | 40.0% | 70.0% | 70.0% |
2番人気 | 【5-0-1-4】 | 50.0% | 50.0% | 60.0% |
3番人気 | 【1-0-1-8】 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
4番人気 | 【0-1-4-5】 | 0.0% | 10.0% | 50.0% |
5番人気 | 【0-2-0-8】 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
6~9番人気 | 【0-2-3-35】 | 0.0% | 5.0% | 12.5% |
10番人気以下 | 【0-2-1-72】 | 0.0% | 2.7% | 4.0% |
過去10年の天皇賞(春)における人気別成績を分析します。人気と着順の関連性、狙い目の人気帯などをまとめます。
人気上位が結果を残しやすい安定路線
1~2番人気の勝率が比較的高め。
実績馬が揃う長距離GIは、人気通りに決着しやすい側面がある。特に鉄板級の実績馬がいれば高い信頼を置くべき。
2016・2017年キタサンブラック、2019・2020年フィエールマン、2023年ジャスティンパレスなど。
本命サイドを強く意識するなら、1~2番人気を軸にするのが王道です。
中穴~大穴の台頭で一撃高配当も狙える
3着には中穴~大穴が飛び込む余地が常にある。
長距離戦ならではの消耗戦になった場合、実績不足でもスタミナ型が馬券圏内に絡むケースが出てくる。
2021年3着カレンブーケドール(7番人気)、2018年3着ショウナンバッハ(9番人気)など、二桁オッズの台頭は珍しくない。
馬券は本命+ヒモ荒れを想定したフォーメーションが有効でしょう。
天皇賞(春)の過去10年の枠番別成績
枠番 | 成績 | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 【4-0-1-12】 | 23.5% | 23.5% | 29.4% |
2枠 | 【1-1-1-15】 | 5.6% | 11.1% | 16.7% |
3枠 | 【0-2-1-16】 | 0.0% | 10.5% | 15.8% |
4枠 | 【0-2-4-14】 | 0.0% | 10.0% | 30.0% |
5枠 | 【0-1-0-19】 | 0.0% | 5.0% | 5.0% |
6枠 | 【1-2-1-16】 | 5.0% | 15.0% | 20.0% |
7枠 | 【2-1-0-20】 | 8.7% | 13.0% | 13.0% |
8枠 | 【2-1-2-23】 | 7.1% | 10.7% | 17.9% |
ここでは過去10年の枠番別成績を分析し、コース取りの有利不利を考察します。
京都外回り3200mは枠順がレース結果に与える影響が大きく、特に脚質や展開に注目です。
内外の差はわずか、展開と脚質が鍵を握る
内・外での極端な有利不利は少なく、脚質や展開に左右される。
京都外回り3200mはスタート後にしばらく直線があり、枠よりも早めの位置取り・折り合いが結果を決定づける。
キタサンブラックは外枠から逃げて連覇、フィエールマンは中枠から好位で折り合い優先。いずれも枠の差よりスタートセンスが重要だった。
枠順は参考程度に、各馬の脚質と折り合い力を重視して予想すべきです。
天皇賞(春)の過去10年の前走レース別成績
前走着順 | 成績 | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 【6-4-5-19】 | 17.6% | 29.4% | 44.1% |
2着 | 【2-1-1-24】 | 7.1% | 10.7% | 14.3% |
3着 | 【1-2-1-17】 | 4.8% | 14.3% | 19.0% |
4着 | 【1-0-2-14】 | 5.9% | 5.9% | 17.6% |
5着以下 | 【0-3-1-60】 | 0.0% | 4.7% | 6.3% |
出走馬が前走でどのレースに出走していたかによる傾向を見ます。
過去10年のデータから、前走のクラスや競走によって明暗が分かれるパターンがあるので、3つのポイントで分析します。
阪神大賞典組はスタミナを証明しやすい
阪神大賞典組が最も信頼度が高い。
同じ3000mを使ってから本番に臨むローテが定番化しており、スタミナ配分を確認できる点が大きい。
キタサンブラック(2016)、ジャスティンパレス(2023)など、阪神大賞典→天皇賞(春)で優勝例多数。
前走阪神大賞典での内容をよく分析すれば、本番の予想精度が高まります。
日経賞組も侮れず、中山のパワー消耗戦を糧に台頭
日経賞組も要注意。中山芝2500mをこなすスタミナ・パワーが本番でも活きる。
タフなコース形態の中山2500mで、終いまで脚を使える馬は京都3200mでも通用しやすい。
2021年ワールドプレミアは日経賞3着から本番で優勝。
阪神大賞典ほどではないが、日経賞で掲示板以上に入った馬は軽視できません。
大阪杯からの距離延長は適性次第、長距離実績がカギ
大阪杯(GI)からの距離延長組は適性の見極めがポイント。
2000mで好走しても、3200mのスタミナ戦をこなせるとは限らない。過去に長距離重賞で実績がある馬のみ要チェック。
2023年ジャスティンパレスは大阪杯4着→天皇賞(春)1着と好結果を残した一方、他の馬はスタミナ切れで凡走例が多い。
距離延長への不安がないか、長距離実績の有無が選定基準になるでしょう。
天皇賞(春)2025全頭考察
最後に、出走予定15頭(上記表)のうち注目度の高い9頭を考察します。
評価S:ヘデントール
J.レーン騎手騎乗。勢い十分で初GI制覇を狙う最有力候補。
長距離戦で結果を残しており、4歳春以降の急成長が目覚ましい。道中の折り合いに不安がなく、先行・好位どちらでも活躍できる器用さが魅力。
前走3000mOP特別で3馬身差をつけて完勝。ペースが上がっても折り合えれば、ここでも勝ち負け。
1番人気の信頼度が比較的高い天皇賞(春)なら、馬券の軸として最有力。
評価S:ジャスティンパレス
2023年天皇賞(春)の覇者。過去の京都長丁場での実績が大きな強み。
6歳となるが、近走の内容から大きく衰えた印象はない。鮫島克駿騎手が改めて騎乗予定で、コンビ再結成にも期待。
昨年の天皇賞(春)で抜け出した末脚は秀逸。スタミナと瞬発力のバランスがこのレースに合致。
リピーターが多いレース傾向からも、人気3番手なら配当妙味もある中心馬。
評価A:サンライズアース
単勝2番人気・池添騎手。先行粘り込みが得意で、長丁場向きの血統背景。
3000m前後の重賞で連続好走し、若さと勢いで一気にGI戴冠を狙う。先行争いでペースを握れれば強みを発揮。
前走阪神大賞典(例)で3着だったが、逃げて上がり3Fをまとめるなど強い内容。ペース次第で押し切りも可能。
他の先行勢が牽制し合うなら、逃げ切り勝ちも視野に入る要注目馬。
評価A:ハヤテノフクノスケ
注目度上昇中の上がり馬。
距離延長で連勝中。岩田望騎手が前々から「長い距離こそ本領発揮」とコメントし、実際に勝ち続けている。
2600m~3000mのOP戦を連勝しており、同型対決を制しての押し切り勝ちも期待できる。
一気のGI取りへ向け、怖い存在として警戒必須。
評価B:ショウナンラプンタ
単勝5番人気で武豊騎手が騎乗。器用な脚質で崩れにくいタイプ。
長距離戦を使われるごとにパフォーマンスが上がり、終いの脚が確実。武豊騎手が長丁場で得意とする“好位差し”を狙えそう。
前走京都2400m戦で2着。あと一歩届かなかったものの、最後の伸び脚は良化傾向。
GI初制覇を武豊騎手と果たせるか、注目度は高い一頭。
評価B:マイネルエンペラー
単勝6番人気で丹内騎手。ステイヤー資質を活かして上位を伺う。
ローカル長距離重賞を勝ってから、さらに3000mでも好走。前目で折り合いさえつけば上位争い可能。
前走3000mOP特別で2着と健闘。馬場を問わずタフな競馬を得意とする印象。
人気ほど力差はなく、伏兵以上の評価が必要かもしれません。
評価B:ブローザホーン
単勝7番人気。菅原明良騎手とのタッグで、差し脚勝負に懸けるタイプ。
近走は2000~2500m中心でしたが、過去に3000m戦で上がり最速をマークした実績あり。末脚の爆発力に期待。
条件戦時代に長めの距離で一気の差し切り勝ち。高速決着より消耗戦の方が向く傾向。
折り合いが付けば追い込み一発があるので、3連系のヒモに押さえたい。
評価B:ビザンチンドリーム
単勝8番人気、シュタルケ騎手。欧州血統色が強く、重馬場や消耗戦に滅法強い。
4歳世代の中でも一発の破壊力が評価されるタイプ。前走2200m戦は凡走も、距離延長で見直し可能。
2400m~3000mで連対率が高く、ペースが遅くなれば直線で一気の末脚を発揮してきた。
馬場が荒れたり雨が降れば浮上する穴馬として面白い存在。
評価B:プラダリア
単勝9番人気。松山騎手が騎乗予定で、近走はやや不振ながら底力は侮れない。
3歳春に青葉賞(GII)を制覇するなど実績あり。長距離で折り合えれば巻き返しの可能性も。
2500m以上のレースで複数回馬券圏内実績あり。近走の凡走で人気を落としているが、展開が向けば上位進出可能。
人気落ちで妙味を含む、実績馬の復活パターンに期待するなら押さえ必須。
天皇賞(春)2025予想 追い切り終了後最終予想・買い目
追い切りで最も目立ったのはA評価のヘデントール。1番人気ですが、追い切りでも抜群の動きで、素晴らしい追い切りでした。
サンライズアースもA評価で絶好調だと判断します。仕上がりは良く、能力を出せる態勢は整っています。
ですが、軸はやはりヘデントールでしょう。対抗には追い切り評価の高い馬を据え、穴馬を狙った高配当構成で勝負するのが現実的な買い方です。
馬番 | 馬名 |
---|---|
1着:6
2着:5、13、15
3着:5、8、11、13、15
1着:6
2着:5、13、15、8
3着:11、14、1、4
軸:6
相手:5、13、15、8、11、14、1、4
天皇賞(春)2025予想まとめ
これら9頭以外にも、リミットバスター(牡5, 岩田康誠騎手)やワープスピード(牡6, 横山和生騎手)などが虎視眈々と上位を狙います。
馬券的には1~2番人気を軸にしながら、中穴・大穴のスタミナ型をヒモに加える戦法が有効でしょう。