競馬新聞や競馬関連のサイトを見てみると、「期待値」という言葉を目にする機会が多いです。
初心者のみならず、ある程度競馬に精通されている人にとっても期待値が何なのか、解説できない人は意外と多いでしょう。
そこで、当記事では競馬における期待値についてまとめました。
計算方法や意味、期待値を踏まえた好走馬の見つけ方も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
競馬における「期待値」とは?
競馬における期待値とは、その馬の馬券を購入した際、収支がプラスになるのかマイナスになるのかを表す指標です。
かみ砕いていうと、期待値とはプラスになるかを示す指標と考えていただければいいです。
競馬におけるプラスとは、できるだけ少額の投資で高リターンを得ることです。
ところが、オッズに比例するわけではありません。
例えば、いくらオッズ妙味があったとはいえ、馬券に絡む要素が皆無なら期待値も低くなります。
逆に、オッズが低くても好走率の高い馬は期待値も高くなります。
期待値を求める際はオッズだけではなくその日の馬場や騎手、血統など様々な予想ファクターを判断したうえで数値を求めます。
オッズの高い馬が、必ずしも期待値の高い馬ではないことを覚えておきましょう。
期待値の計算方法
期待値は様々な予想ファクターを組み合わせますが、求めるだけなら意外と簡単です。
下記の数式を使って簡単に期待値を算出することができます。
◆期待値の求め方
的中率(勝率・連対率・複勝率)×オッズ=期待値 |
的中率は、出走馬の過去の成績から算出できます。
例えば、最終的にG1タイトルを7つ手にしたキタサンブラックの最終成績は【12-2-4-2】でした。
20戦12勝2着2回、3着4回、着外2回なので、勝率は60%、連対率70%、複勝率90%となります。
2017年の有馬記念は逃げて勝利しましたが、この時のキタサンブラックは19戦11勝、単勝オッズは1.9倍でした。
この時のキタサンブラックの単勝における期待値は下記の通りとなります。
的中率(11÷19=0.58%)×オッズ(1.9倍)=1.1 |
期待値は1.1となりました。
いくら勝率が高くても、オッズ妙味が小さいため期待値もそこまで高くありません。
次に菊花賞を制した時のキタサンブラックの期待値を見てみます。
菊花賞出走時のキタサンブラックの通算成績は6戦4勝、5番人気で単勝オッズは13.4倍でした。
このときのキタサンブラックの単勝期待値は下記の通りです。
的中率(4÷6=0.67%)×オッズ(13.4倍)=8.9 |
菊花賞におけるキタサンブラックの期待値は8.9で高い数値となっています。
的中率が高く、なおかつオッズが高いと期待値も高くなる傾向がありました。
なお、払戻の期待値も、下記の数式を使って求めることができます。
払戻の期待値=的中率(勝率・連対率・複勝率)×オッズ×購入金額 |
期待値の算出に「購入金額」の項目を追加するだけで求められます。
例えば、キタサンブラックの引退レースとなった有馬記念におけるキタサンブラックの期待値は1.1でした。
もしも単勝100円を購入した場合の払戻期待値は「1.1×100=110円」です。
ところが、キタサンブラックが初めて手にしたG1競走、菊花賞におけるキタサンブラックの単勝期待値は8.9です。
キタサンブラックの単勝を100円で購入していた場合の払戻期待値は「8.9×100=890円」となります。
期待値の計算を行わずに優良の予想が毎日見れる予想サイト
期待値の計算は一つ一つ行わなければならないので正直面倒です。
もっと楽に期待値の高い予想が見られたらどれほど楽なのか…そう思う人も多いでしょう。
そこで、高的中と回収率に定評のある競馬予想サイトを利用するのも一つの手です。
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期待値を計算する際の注意点
期待値を上手く使えば、出走馬の期待値だけではなく、想定払戻期待値も求められます。
馬券収支を考える上で期待値は役立つ指標となるでしょう。
ただし、期待値はオッズの値を参照にする関係上、いくつかの注意点も存在しています。
日本で用いられているのは「パリミュチュエル方式」
期待値算出する上でもっとも懸念材料となるのがオッズが常時変動する点です。
日本の競馬では「パリミュチュエル方式」が採用されています。
パリミュチュエル方式とは、全国の馬券購入者から集めた賭け金から控除率を差し引いた金額を的中者に分配する仕組みです。
そして、賭け金額が大きい馬ほどオッズが小さくなり、逆に支持の少ない馬はオッズが高くなるのです。
オッズの数値は投票金額の割合で決まる
パリミュチュエル方式の最大のポイントは、オッズの数値は投票金額の割合で決まることです。
例えば、単勝の売り上げが1,000万円のレースで、誰かが全く人気のない馬の単勝馬券を100万円購入したとします。
その馬は全体の10%の支持を集めたことになるため、途端に上位人気になるのです。
このように、パリミュチュエル方式では馬券発売が締め切りになるまで随時投票が行われるので、オッズの値も常に変動しています。
期待値を算出したとしてもオッズが変化するため、期待値が安定しないのです。
理論上、正確な期待値は算出できない
日本競馬で採用されているパリミュチュエル方式では、馬券発売が締め切られたタイミングでオッズが確定します。
言い方を変えれば、投票時はオッズが未確定なのです。
締め切りまでに馬券を買わなければならない日本競馬において、正確な期待値を求めることは事実上不可能といえるでしょう。
「競馬における期待値は意味ない」と言われる2つの理由
競馬の期待値は回収率の向上で役立ちます。
しかし、人によっては競馬の期待値は全く意味がないと断言する人も少なくありません。
競馬における期待値に意味がないといわれる理由を2つ紹介します。
的中率が決まっていないから
例えば、サイコロやトランプは目の数、もしくは絵柄の数だけ確率が存在し、しかも一定です。
競馬も組み合わせの数だけ的中数は存在しています。
しかし、出走馬の能力は当日の馬場傾向、枠の並びといった様々なファクターによって好走確率は変わるため、一定の確率は存在しません。
決まった的中率が存在しないため、競馬の期待値は意味がないといわれているのです。
競馬に絶対はないから
そもそも、期待値とはサイコロやトランプのように、一定の確率があってしかも数学的に解明できるから成り立つ理論です。
しかし、競馬の主役であるサラブレッドは生き物なので、結果はひとつではなく無限大に存在しています。
実際にレースを見ていても、故障や落馬など、想定外のことが起こりえるケースは珍しくないです。
結果の数が膨大にあること、そして生き物が主役で解明できないことから、競馬の期待値は意味がないといわれているのです。
期待値の高い馬を見つけ出すポイント
期待値の高い馬を見つけるには、ある条件が必要です。
例えば、レースでものすごく活躍している馬は人気する傾向が強いため、意外と期待値は高くならないです。
また、配当妙味が高いものの実力の低い馬も同様に、期待値は高くならないです。
期待値の高い馬というのは、オッズと実力のバランスがよかったり、好走条件がいくつも重なっている馬を指します。
ここからは、期待値の高い馬を見つけるポイントを3つ紹介します。
中穴の実力馬を見つける
中穴とは、上位人気でも大穴でもない馬で、人気でいうと5〜9番人気の馬が該当します。
人気は全国の馬券購入者の支持の割合で決まるため、中位人気馬は上位人気ほど勝つ見込みはないといわれています。
しかし、実際のところたびたび中位人気馬が馬券に絡むシーンを目にする機会は多いですし、中位人気馬は期待値も高いです。
例えば、キタサンブラックが勝利した有馬記念の2着馬クイーンズリングは8番人気馬でした。
典型的な中穴でしたが、このときのクイーンズリングは18戦6勝、単勝オッズは33.1倍だったので単勝期待値は11.0もあったのです。
勝ち馬キタサンブラックの単勝期待値が1.9だったことを考えると、クイーンズリングのほうがはるかに期待できました。
結果的にクイーンズリングは2着でしたが、実績のある馬が人気を落とすと期待値も高くなりますし、好走の可能性も増すのです。
血統を調べる
期待値の高い馬を見分ける上で大切なのが、予想ファクターにかみ合った馬を探すことです。
競馬における予想ファクターはたくさん存在していますが、多くの人が意識しているのは下記のものでしょう。
- 過去の成績
- レース内容
- 血統
- コース適性
- 脚質
- 天候
- 馬場
- 騎手
- 調教師
- 調教タイム
- パドック
ここで取り上げた情報の中で、「血統」と「コース適性」はレースの勝敗を決める上で特に重要視されています。
血統とは、両親や祖先から引き継いだ能力を元に予想する方法です。
競走馬は人間以上に両親の特徴を引き継ぎやすい生き物で、例えば短距離色の強い馬の仔は短距離の適性が高くなりやすいです。
2024年の函館スプリントステークスを制したサトノレーヴの父は史上最強スプリンターといわれたロードカナロアです。
そして、母チリエージェは短距離レースを4勝、母の父であるサクラバクシンオーはスプリンターズステークスを連破していました。
祖先がいずれも短距離レースで活躍していたこともあり、サトノレーヴも短距離の函館スプリントステークスを勝利しています。
このように、両親の特徴を参考にしながら適性を見つけるのが血統予想で、過去の戦績が少ない新馬戦や未勝利戦で役立ちます。
コース適性を調べる
コース適性も重要です。
コース適性というのは、出走馬がそのコースで出し切れるか判断する指標です。
細分化すると、馬場適性や距離適性、競馬場適性もコース適性に区分することができます。
いくら強い馬でもコース適性がかみ合わなければ力を発揮できません。
14戦12勝の輝かしい戦績で一世風靡を果たしたディープインパクトは芝の中・長距離で結果を残していました。
しかし、もしもディープインパクトがダートレースや短距離を走っていたら凡走していたかもしれません。
競走馬を管理する陣営は、馬の適性距離を馬体や血統、走法から見出したうえで一番適したコースに出走させるのです。
人気のない馬でもコース適性から、激走する可能性が見つかるようでしたら、その馬は期待値の高い馬となります。
レースで出走する馬の情報は隅々まで分析しましょう。
パドックでの状態を確認する
競走馬は生き物なので、どれだけ強い馬でもその日の体調がよくなければ、レースで勝つのは難しいです。
競走馬の情報を知る方法は意外と少なく、パドックと返し馬、調教くらいしか判断材料がありません。
その中でも、パドックはレース当日に行われるのでリアルタイムで状態を知るツールとして多くの人が支持しています。
例えば、上位人気に支持された馬でもパドックでいつもと異なる歩様をしていたら調子が悪いかもしれません。
逆に、人気がないものの馬体が張っていて歩様もよく、気持ちも乗っている場合は力を発揮できる可能性が高くなります。
馬によって様々な歩き方があるのでパドックを極めるのは長い年月がかかります。
しかし、人気馬の調子が悪そうだったり、きびきび動けている穴馬を見つけるだけでも期待値の高い馬を見つけることは可能です。
パドックは状態を知るツールとしてもっとも便利なので、余裕のある人は勉強してみてください。
期待値を踏まえた馬券の買い方のコツ
期待値はオッズに大きく左右されるので、変化も予測しながら期待値を算出しなければなりません。
しかし、2017年の有馬記念におけるキタサンブラックとクイーンズリングの関係のように、期待値の低い馬が勝つことも多いです。
ただし、長期的に見ると期待値の高い馬を買い続けたほうが回収率向上につながります。
競馬で長期的な収支形成を考えるのであれば、期待値は無視できないファクターです。
ここからは、期待値を踏まえた馬券の買い方について解説します。
過剰人気の馬がいるレースを選ぶ
期待値を探すうえで判断しやすいのが過剰人気しやすい馬のレースを選択することです。
レースによっては単勝1倍台で1頭だけオッズが安いレースが存在しています。
過剰人気する馬には下記のような特徴があります。
- 良血馬・高額馬
- リーディングジョッキー騎乗馬
- 前走で圧勝した馬
- これまでの成績が良い馬
- 調教で時計を出した馬
- 競馬メディアが大々的に推奨している馬
好走する馬の多くが上記のような特徴を秘めており、多くの人が勝つと見込まれるためどうしても人気しがちです。
しかし、過剰人気の馬はオッズ妙味が小さいため、長期的に買い続けて回収率を上げるのは意外と難しいです。
むしろ、派手な活躍はしていないものの堅実な走りをしている馬や、好走妙味が多いにもかかわらず人気していない馬もいます。
上位人気以外で好走妙味のある馬がいたら、その馬は期待値の高い馬です。
世間の評価ではなく、自身の評価を信じて購入してみましょう。
「初対決」のレースは狙い目
初対決は、その名の通り今回初めて互いにレースすることです。
例えば、クラシック緒戦の皐月賞では前哨戦の弥生賞やスプリングステークス、共同通信杯上位勢が一挙に参戦します。
それぞれ各路線でしのぎを削った馬の上位が集うことから、ほとんど初対面になりやすいです。
同じ馬が過去に何度もレースしていたら馬の強弱も把握しやすいです。
ところが、皐月賞のようなレースではどうしても実力とは異なる評価をされることも珍しくありません。
2017年の皐月賞に出走した牝馬のファンディーナは前走フラワーカップの内容がよく、皐月賞でも1番人気に支持されました。
しかし、結果は7着に沈んだうえ、その後人気に応える走りを見せずに同年内で引退しています。
ファンディーナの皐月賞はまさに実力と異なる評価を受けた最たる例といえるでしょう。
これまでの戦績から人気を集めた馬でも、実はほかの馬より能力が劣るケースは多々あります。
初対決のレースで過去のレースを参考にすることは悪くありません。
しかし、どうして人気があるのか、その根拠を今一度自身の目で確かめることも大切なのです。
不安要素が多い場合は勝負を避ける
競馬は1日12レース、それが毎日2~3会場行われています。
他の会場の馬券も購入できるので、その気になれば全レース馬券を購入することも可能です。
しかし、レースによっては容易に勝ち馬を予想できるレースもあれば、どれだけ頭をひねったとしても好走馬が読めないレースもあります。
もしも、難解なレースがあれば迷わず勝負を避けましょう。
そのレースの馬券を買わなかったところでほかにもたくさんレースが行われます。
難しいレースの馬券を購入するよりも、予想しやすいレースにその分の資金を注いだほうが絶対に良いです。
また、いくら強い馬がいてもあまりにも期待値が低い場合もスルーをおすすめします。
なぜなら、どれだけ強い馬でも競馬に絶対はないからです。
仮に勝ったとしても単勝オッズ1倍台だったら期待値は低いですし、長期的な回収率向上にはつながりません。
難しいレースと期待値の低いレースはできるだけ回避することを推奨します。
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まとめ
期待値は競走馬の価値を見出すうえで役立つ指標です。
また、期待値を追求することで長期的な回収率向上にもつなげることができます。
競馬で安定した利益を得たい人は、期待値を意識しながら競馬予想に取り組んでください。
それでも、期待値を使うよりも手っ取り早く稼ぎたいという方は、競馬予想サイトを使うことをおすすめします。
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