「夏競馬は難しいからやめとけって本当?」
夏競馬といえば荒れるレースが多発するイメージをお持ちの方も少なくないでしょう。
事実、夏競馬は様々な理由から他シーズンに比べて的中難易度が高いです。
しかしながら、その理由を踏まえてしっかりとコツを抑えればガッツリ稼ぐことも可能です。
そこで、本記事では夏競馬が難しいと言われている理由から攻略方法まで徹底解説します。
是非、最後までお読みください。
1:そもそも夏競馬とは
まずは、そもそも夏競馬とは何なのかを改めて解説していきます。
夏競馬の概要を知っている方は、2章から読むことをおすすめします。
夏競馬には「このレースが夏競馬」というような定義付けはありません。
夏競馬は開催期間と開催場で区別されます。
さらに、夏競馬にはGⅠレースはなくGⅡまでしか開催されません。
1-1:夏競馬の開催期間
競馬は大きく分けて以下4つのシーズンに分けられます。
- 春競馬:3月上旬〜6月上旬
- 夏競馬:6月中旬〜9月中旬
- 秋競馬:9月下旬〜11月中旬
- 冬競馬:11月下旬〜2月下旬
夏競馬が開催される期間は、宝塚記念が終わった次週の6月中旬から9月中旬です。
1-2:夏競馬の開催場
夏競馬は以下の地方競馬場で開催されています。
- 函館競馬場
- 札幌競馬場
- 福島競馬場
- 新潟競馬場
- 中京競馬場
- 小倉競馬場
中山、東京、阪神、京都の競馬場は芝の養成期間に入るためレースは開催されません。
2:夏競馬は難しいと言われる5つの理由
夏競馬の定義がお分かり頂けたところで、早速今回の本題である夏競馬が難しいと言われている理由について解説していきます。
その理由は以下の5つです。
- 直線距離が短く予想が難しい
- 馬にストレスが溜まりやすい時期
- 天候でレースが荒れる
- 強い馬が休養に入る
- 2歳新馬戦が始まる
それぞれ解説していきます。
2-1:直線距離が短く予想が難しい
まずは以下の表をご覧ください。
競馬場 | 直線距離 | 夏競馬開催の有無 |
函館競馬場 | 262.0m | 開催 |
札幌競馬場 | 266.1m | 開催 |
福島競馬場 | 292.0m | 開催 |
新潟競馬場(外回り) | 659.0m | 開催 |
新潟競馬場(内回り) | 359.0m | 開催 |
中京競馬場 | 412.5m | 開催 |
小倉競馬場 | 293.0m | 開催 |
東京競馬場 | 525.9m | なし |
中山競馬場 | 310.0m | なし |
阪神競馬場(外回り) | 473.6m | なし |
阪神競馬場(内回り) | 356.5m | なし |
夏競馬が開催される会場に共通する特徴は「直線距離」が短いという点です。
直線距離が短いと以下2つの点からレースの決着に大きな影響を及ぼします。
- 差し馬が先行馬を抜ききれない
- 騎手の実力でレース展開が変わる
ましてや函館会場の直線距離は東京競馬場の半分ほどしかありません。
直線距離が短いことで人気薄の馬でも最後までスピードを落とさずに走り切ることができるので、荒れたレースになりやすいのです。
2-2:馬にストレスが溜まりやすい時期
2つ目の理由は、馬のストレスが過多になりやすいという点です。
夏競馬は最北端は北海道、最南端は小倉でレースが開催されます。
そのため輸送距離が長くなり、ストレスに弱い馬は体力が大幅に消耗されてしまうのです。
馬には輸送に強い馬と弱い馬があり、弱い馬はストレスにより体重が大幅に減少して凡走になる可能性が非常に高いです。
2-3:天候でレースが荒れる
3つ目の理由は天候でレースが荒れやすいという点です。
夏競馬は梅雨の6月から平均気温が高い8.9月まで開催されます。
梅雨の時期は馬場が荒れやすく、8.9月は夏バテや熱中症で馬のコンディションが悪化しがちです。
そのため、このような点からレースが荒れやすいのです。
馬が暑さの影響を受けている時は泡を吹いていたり、目が黒くなっているなどの症状が出るので確認は必須です。
2-4:強い馬が休養に入る
4つ目の理由は、G1で活躍した強い馬が秋のレースに向けて休養に入るという点です。
夏競馬には目標となるような大レースがないため強い馬はあまり出走しないからです。
このような背景から、夏競馬にはデビューして間もない若馬をはじめとした、実力が未知数の馬が多数出走します。
その結果予想のハードルが高まり、レースが荒れるのです。
2-5:2歳新馬戦・未勝利戦が始まる
最後の理由は、夏競馬の期間には2歳新馬戦・未勝利戦が始まるという点です。
これらのレースには過去のデータがなく、2歳馬ということもあり、真価を発揮できないことも散見されます。
このような観点から予想の難易度が高く、荒れやすいレースが多くなるのです。
3:夏競馬を的中させる4つのコツ
最後に、夏競馬のを的中させるためのコツを4つ紹介します。
- 2歳馬は早熟型を選ぶ
- 3歳馬の購入も視野に
- ハンデ戦・未勝利戦・デビュー戦は避ける
- 買い目は広く浅く
それぞれ見ていきましょう。
コツ①:2歳馬は早熟型を選ぶ
まず1つ目のコツは「2歳馬は早熟型を選ぶ」という点です。
夏競馬を的中させるためには、荒れやすい新馬戦を攻略する必要があります。
2歳馬には早熟型と晩成型の2種類が存在します。
- ロードカナリア
- ディープインパクト
- ダイワメジャー
- ルーラーシップ
上記の血統を持つ馬は早熟な傾向があるので、これらを臨機応変に選んで的中率を高めましょう。
コツ②:3歳馬の購入も視野に
2つ目のコツは、3歳馬を中心に購入するという点です。
夏競馬において3歳馬は高い勝率を残しているからです。
その理由は3歳馬に有利な条件がある点や、これまで勝ってこなかった古馬が出走しているということが挙げられます。
さらに、夏競馬の年齢別成績を見てみると3歳馬の勝率が高いことがお分かり頂けるかと思います。
年齢 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
3歳 | 12.3% | 30.8% | 81% | 76% |
4歳 | 6.6% | 21.9% | 65% | 72% |
5歳 | 5.8% | 20.2% | 80% | 80% |
6歳 | 4.1% | 15.5% | 57% | 62% |
7歳以上 | 4.2% | 13.5% | 88% | 70% |
夏競馬は3歳馬を軸に購入することも検討してみてください。
コツ③:ハンデ戦・未勝利戦・デビュー戦は避ける
3つ目のコツは未勝利戦やデビュー戦を避けるという点です。
これらのレースは事前情報が少ないことから、的中難易度が非常に高いものとなっています。
実際、未勝利戦やデビュー戦は競馬の中でも最も難しいとされるレースです。
また、ハンデ戦は出走馬の実力が均等化されているため人気馬にばらつきが出やすく、的中が難しいです。
裏を返せば、的中させることで高配当を狙うこともできますが、難易度が高いことはいうまでもありません。
コツ④:買い目は広く浅く
再三解説してきた通り、夏競馬は荒れやすいです。
そのため的中させるためには買い目を広げる必要があります。
荒れやすい反面、的中で高配当を期待できます。
全体に広く薄く網羅的に多点買いして的中させましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では夏競馬が難しいと言われている理由から、的中させるコツまで徹底解説しました。
夏競馬は様々な要因が重なり、荒れるレースが多くなることから的中させるのが難しいことがお分かり頂けたかと思います。
しかしながら、夏競馬の特徴を抑え知識を深めることで攻略することも難しくはありません。
本記事を通して夏競馬に対する抵抗を少しでも軽減して挑戦する気持ちになっていただければ幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
1969年デイリースポーツ入社。その後、専門誌・馬三郎にて本紙予想担当。50年越えの競馬記者人生を通して、競馬予想界の大御所と言われるほどに。
当サイトの記事や競馬予想サイトへの口コミ内容を監修している。
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